Autechre @ Differ Ariake

都合により日付が変わる直前、雨にぬれながらディファ有明に到着。ビール片手にフロアに入る。

まずはClaude YoungのDJ。ビートの効いたトラックからメロディックなウワモノが印象的なトラックまで横断的に織り交ぜつつ、派手なイコライジングとフェーダー操作を駆使してフロアをわかせてくれた。個人的にはCarl Craigの別名義であるPaperclip Peopleの"Throw"を使った一連のミックスがハイライトだった。

そしてClaude Youngがプレイを締めくくったその瞬間、フロアが暗転し、ヘヴィなビートと言葉では表現のしようもないシンセサイザーが鳴り響き、熱気だけを残してそれまでの雰囲気が一瞬で塗り替えられる。この瞬間の鳥肌の立ち方は忘れられそうにない。照明ゼロの暗闇の中で繰り広げられるAutechreのライヴ。視覚が遮られることで研ぎすまされた聴覚に、変幻自在のビートとフレーズが次々となだれ込んでくる。最新作『Oversteps』はあまりにも美しいトラックが並んだアルバムだったけれど、この日のプレイはビートがかなりの比重を占めていた。おそらく7月に発売を控えた『Move Of Ten』がビートオリエンテッドだということも反映しているのだろう。

衝撃的な時間が過ぎ去った直後はJuan AtkinsDJタイムClaude Young同様にデトロイトのDJだということを感じさせるセット。けっこう早い時間帯にGreg Gowの"The Bridge"を持ってきていたのが印象的だった。

  • Greg Gow / The Bridge (Late Night Grand River Mix)

Derrick MayはMix CDでもDommuneで中継されたセットでもこのトラックをピークタイムに持ってきてたよなあなどと思ったけれど、ミックスを積み重ねてAutechreの残した空気を徐々に塗り替えていく様子は、ベテランらしいプロフェッショナルなスキルを感じさせた。

体調があんまり優れなかったので最後までフロアにいることはできなかったけれど、DJやAutechreクラウドと素敵な時間を共有できた。こういうのはクラブ系イベントならではの感覚だと思う。